家族に見つかることなく債務整理をすることはできるのでしょうか?

 債務整理の相談をお受けしていると「家族に見つからないように債務整理を行うことはできるか?」というご質問を受けることが良くあります。この記事では、このご質問にお答えしていきます。

ご質問への一般的な回答

 ご家族に見つからないまま債務整理をすることができるかは事案によるところですが、特に同居のご家族に秘密にできると保証することはできません。

 以下に記載するような事案を除き、弁護士の側から、ご家族に対し、債務整理をしていることを伝えることはありませんが、債権者や裁判所からの通知などにより、ご家族が借金の問題を知ることはあり得ます。

 まず、前提として、弁護士には守秘義務がありますから、弁護士がご本人の承諾を得ず、ご本人のご家族などに債務整理をしている事実を伝えることはありません。また、ご依頼者のご希望に応じ、例えば弁護士からご本人様宛に書類を送る必要が生じた場合には、法律事務所の名前の入った封筒は使わず、「親展」でお送りするなどの配慮はさせて頂きます。このように、弁護士の側で、可能な限りの配慮はさせて頂きます。

 ただし、以下のような場合、債務整理を行うこと(行っていること)をご家族に伝えなければならなくなります。

 以下、詳しく説明をしていきます。

ご家族が「債権者」に含まれる場合

 まず、破産手続きを選択する場合、ご家族からの借り入れがあれば、そのご家族も債権者の一人であるため、通知をしなければならなくなります。破産の手続においては、全ての債権者を平等に扱わなければならず、ご家族も例外ではありません。虚偽の債権者名簿を提出するなどすると借金の免除を受けることができなくなる(破産法252条1項7号、8号)などの不利益につながりますので、債権者であるご家族に事情を隠したまま破産手続きを利用することはできません。

 また、個人再生手続きを利用する場合も、ご家族からの借り入れがあれば、ご家族からの借り入れも含めて裁判所に申告をしなければなりません。破産手続き同様、ご家族も債権者の一人として扱われますので、裁判所からご家族に通知がいくことになります。これも避けることはできません。

 任意整理の場合、どの債権者との間の借り入れを整理するかは自由に選択することができますので、ご家族からの借り入れについては任意整理の対象にしないということは可能です。ただし、この場合も、以下で記載するように債権者や裁判所からの通知等により任意整理を行っていることを家族が知る可能性はあり得ます。

ご家族が(連帯)保証人・連帯債務者になっている場合

 ご家族がご本人の借り入れの(連帯)保証人や連帯債務者になっている場合は、利用する手続きが破産、個人再生、任意整理のいずれであっても、通常、ご家族が債務整理の事実を知ることとなります。

 (連帯)保証人や連帯債務者のいる債務について、債権者に対し、「債務整理をする」という通知を行った場合、通常、債権者は、(連帯)保証人や連帯債務者に対し、その事実を通知します。そして、債権者は、(連帯)保証人や連帯債務者に対し、債務を支払うよう求めます。残っている債務の一括払いを求めてくることが多いでしょう。
 この債権者からの通知を止めさせることは、通常、できません。任意整理の場合、債権者に対し「(連帯)保証人/連帯債務者に連絡しないでほしい」と申し入れること自体は可能ですが、応じてもらえる可能性は低いでしょう。

 ご家族(・知人・友人)に(連帯)保証人・連帯債務者になってもらっている債務について債務整理を行う場合、いきなり債権者から通知が送られるとご家族等とトラブルになる可能性がありますので、債務整理を決意された場合には、事前にご家族等に説明をしておかれることをお勧めします。

ご家族と家計が同一である場合

 破産手続き・個人再生手続きを行う場合、裁判所に対して、家計の収支を報告しなければなりません(なお、報告すべき内容は、裁判所によって微妙に異なります。)。ご家族と家計が同一である場合、ご家族全員分の家計の収支を裁判所に報告しなければならなくなります。また、これは裁判所の運用によりますが、同一家計の方の預金通帳のコピーなどの提出を求めてくる裁判所もあります。このような運用があるため、ご家族と家計が同一のケースで破産手続きや個人再生手続きを利用される場合、ご家族の協力が必須となります。なお、このようなケースであっても、ご家族の財産から借金の支払いを命じられるということはありません。

 また、任意整理であっても、債権者が家計収支表などの提出することを求めてくる事案もあります。家計収支表などの提出を求められるかは、債権者側の運用によります。もちろん、任意整理は交渉なので家計収支表などの提出を拒むこともできますが、この場合、債権者との間の合意が成立しなくなるおそれがあります。

上記以外の場合は「家族に見つからないように債務整理をする」ことができるのか?

 以上の①から③のような事情がない場合であっても、ご家族と同居されているなどの場合、債権者や裁判所からの通知が自宅に届くなどして、同居の家族が借金の問題に気付く可能性があります。裁判所からの通知は「特別送達」という「書留郵便」のようなもので届きますが、ご家族も「特別送達」を受け取ることができますので(民事訴訟法106条1項)、ご家族が裁判所からの通知を受け取り、借金の問題に気付く可能性があります。法テラスを利用される場合、法テラスからの手紙が自宅に送られることもあります。

 また、破産手続きや個人再生の手続を利用した場合、これらの手続を利用したことが「官報」に載ります。「官報」とは、簡単にいうと、政府が発行している新聞です。破産手続きや個人再生を利用した場合、裁判所からの連絡により、この「官報」に氏名・住所・手続利用の事実などが掲載されます。一般の方でこの「官報」を見ている方はほとんどいないと思いますので、これを見て破産などの手続を利用しているという事実を知る方はほとんどいないと思いますが、誰でも「官報」を購入することはできますので、「官報」から情報を得る方がいらっしゃらないとは限りません。
 このように、不確定な要素もありますので、家族に見つからないまま債務整理を行うことができると保証することはできません。

 最後に、債務整理は経済的再生を目的に行うものです。特に家計が同一であったりご家族と同居をされている場合、経済的再生のためにはご家族の協力が不可欠だと思います。「債務整理についてご家族に秘密にしたい」というご希望を持っておられる方も、もう一度、「家族に秘密にしたまま債務整理を行うことが適切なのか」考えてもらえればと思います。ご家族への説明の方法がわからないということであれば、その点も含めて弁護士がご相談に応じます。

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